2019年6月19日水曜日

【ラクーンホールディングス】ビジネスモデル

企業概要

法人向けネット通販を中心とした、企業間取引(BtoB)の効率化サービスを展開。
企業 設立 資本金 社員数
株式会社ラクーンホールディングス 1993年9月 8億4千万円 164名




ビジネスモデルキャンバス

ラクーンホールディングスのビジネスモデルは、BtoB(企業間取引)における、出展者(商品売手)と事業者(商品買手)の仲介をネット上で行い、手数料を取るストック型のビジネスモデルとなっています。その為ビジネスの鍵となる主要活動は、集客(出展者、事業者共に)です。

集客に関してはどちらかというと、出展者の集客に力を入れています。
出展者に対しては、売掛保証や代金回収サービスをセットで展開して、より出展しやすい環境を作っています。この事が集客に寄与するとともに、他のBtoBを対象としたネットショップとの差別化要因となっています。




ビジネスの強み・弱み

ラクーンホールディングスの強みは、EC事業の他に保証事業を展開しているところです。
EC事業と売掛保証等の保証事業は非常に相性が良く、出展者が安心して取引を行う事を可能とします。
こういった組み合わせでビジネスを展開している企業はまだ少なく、ニッチで且つブルーオーシャンを築き上げました。

但し、昨今Amazon等の巨大資本がこの分野にも参画してきており、ラクーンホールディングスのビジネスモデルまで模倣され取り込まれた場合は厳しい状況になることが想像できます。

内部環境 強み -Strength-
  • 資本金2億円までの企業を対象としたEC事業
    (ニッチ市場をターゲッティング)
  • BtoBの企業間取引の効率化を図る為に特化したサービス
  • EC事業による企業間取引データ
  • 保証事業による企業の信用データ
弱み -Weakness-
  • 企業としての体力が、比較的低い。
  • ビジネスモデルが模倣される可能性が高い(参入障壁が低い)
外部環境 機会 -Opportunity-
  • 現時点においては、競合が少ない。(ブルーオーシャン)
  • メディアへの露出。(四季報の注目企業に選出)
脅威 -Threat-
  • 大手企業のビジネス参入(AMAZON等)
  • 人口減少(少子高齢化)



ビジネスの将来性

資本金2億円以下の企業を対象としたニッチな市場と、企業間取引に保証事業を組み合わせたユニークなビジネスモデルは、今後様々なサービス展開が期待ができます。
そして事業を通じて蓄積した企業の取引データ及び信用データは、コンサルティングサービスや、情報サービス等のサービス多角化にも繋がります。

これにより、大手企業が参入した場合でもターゲット市場の棲み分けが十分可能であり、少子高齢化・人口減少により市場自体が縮小した場合も、それを補うサービス拡充及び展開がラクーンホールディングスは可能だと考えます。

強み x 機会 = 強み最大化
  • メディアへの露出を増やし集客を図る
  • 商品点数を増やし、参入障壁を高くする
  • 取引データ、信用データを元にした情報サービとコンサルティングサービスの提供
強み x 脅威 = 脅威対処
  • 他社が真似できないサービスの多角化を図る
    ※企業間取引の延長線上でのサービス多角化
    ※日本だからこそできる細やかなサービス
弱み x 機会 = 弱点を補完
  • SNSやメディアへの露出による人気により、企業体力をカバーする

弱み x 脅威 = 弱み最小化
  • サービス多角化により、模倣困難なビジネスモデルを構築



ラクーンホールディングス財務分析

ラクーンホールディングスの収益性を含めた財務分析を行うにあたっては、競合のMonotaROと比較し分析を行います。



ラクーンホールディングスMonotaRO
取引収益性売上高総利益率82.7%70.8%
営業利益率17.2%12.6%
資本収益性ROA7.1%27.2%
ROE13.2%31.3%
安全性流動比率143.6%213.7%
自己資本比率37.0%58.9%
活動性総資本回転率0.42.2

ラクーンホールディングスは、取引収益性は高いですが、資本収益性や活動性は競合と比べて極端に低くなっています。特に総資本回転率は業界平均1.7に比べて、0.4と大幅に低い回転率となっています。
これは、ラクーンホールディングスのビジネスモデルが、法人向けネット通販だけではなく保証事業も行っている事が要因だと思われます。
但、ラクーンホールディングスの法人向けネット通販の全体に対する売上比率は65%と最も大きい為、この回転率の低さには疑問が残ります。


ラクーンホールディングス財務分析

ラクーンホールディングスの収益性を含めた財務分析を行うにあたっては、競合のMonotaROと比較し分析を行います。



ラクーンホールディングスMonotaRO
取引収益性売上高総利益率82.7%70.8%
営業利益率17.2%12.6%
資本収益性ROA7.1%27.2%
ROE13.2%31.3%
安全性流動比率143.6%213.7%
自己資本比率37.0%58.9%
活動性総資本回転率0.42.2

ラクーンホールディングスは、取引収益性は高いですが、資本収益性や活動性は競合と比べて極端に低くなっています。特に総資本回転率は業界平均1.7に比べて、0.4と大幅に低い回転率となっています。
これは、ラクーンホールディングスのビジネスモデルが、法人向けネット通販だけではなく保証事業も行っている事が要因だと思われます。
但、ラクーンホールディングスの法人向けネット通販の全体に対する売上比率は65%と最も大きい為、この回転率の低さには疑問が残ります。

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